2003/09/29 雨の丘レインジア

セレのエナさん通いを補助するために、マーテン街道を何度か往復しエナ素材集めをしていた、うきことうきっぱだが、流石に荷物を持ちきれなくなったので一旦、レインジアに帰りセレセレと合流することにした。まぁ二人でガシガシ1週間ほどうろついていたのでけっこうな量となっている。昨日の連絡によると、セレ(ez)が一人待ってくれているらしい。持ちきれるだろうか・・・。

「あいかわらず、シトシトと降ってるわねぇ。」
「なんだろうね、この雨って。」
「もう、髪がごわごわになっちゃう。」

うきこは雨のせいで纏まりの無くなった髪の毛を気にしながら、なんとか手で押さえつけようとしていた。冒険者なのだから、セットが乱れるのは当然なのではあるが、やはり気にはなるらしい。

「そんなん気にしてどうするの?ライオンとか、兎とか狩るときに返り血浴びたりするじゃん?」
「だから一々洗ってるでしょう!」
「そうなんだよなぁ紫峯山の渓流じゃ水浴びしてて一日動かなかったもんな。それでセレとの待ち合わせが1日ずれちゃったんだろぉ?」
「身だしなみです。兄さんも、きったない女の子を連れて歩きたくないでしょぉ?。」
「お、それは納得だ。」

レインジアの酒場へ着いた。酒場?ほったて小屋と言うか簡素な造りの建物である。まぁ亜獣が近寄らないからと自然と人が集まって出来た集落であるから、当然ではあるのだがもっとなんとかならないのか。建て付けの悪い扉を引き、店へ入ると目の前に少年が座っていた。セレである。

「こっちですぅ〜〜♪」

セレの外見はまるで少年である。冒険者の待ち合わせ場所は酒場と決まっているのだが、あの外見では毎回、酒場へ入るのも苦労するだろう。実際は酒も飲める年齢であったはずだ。

「きゃぁ〜セレ〜♪久っさしぶりぃ〜〜♪」
「うきこさん、お元気そうで♪」

ハグッと軽く抱き合う二人。セレの外見はこういった時、女性に警戒心を抱かせないようで、その辺は少し羨ましいなと、二人の様子を眺めながらうきっぱは考えていた。

「うきっぱさんも、お元気そうで。」
「うん、元気っちゃ元気さ。セレセレは元気だった?」
「はぃい。なんかセレ(i)とか、ピンク色の貝にやられてたりしたけど元気っぽいです。」
「おいおい、大丈夫なのかよ?それ(笑)」

ここは酒場である。3人は酒が嫌いな口ではない。当然、目の前にはジョッキに泡立つ飲み物がある。とりあえずの乾杯を終え、一杯目は簡単に飲み干し二杯目にとりかかろうとしているときだった。

「さて、約束のエナ素材と、鍛冶素材だよん。」

うきことうきっぱはドサドサとテーブルに素材を置いてゆく。

「わぁぁ、いっぱい♪」「でもいっぱい過ぎて持てません、ちょっと待ってください。」

セレ(ez)は、通信機を取り出し、Tellモードで誰かを呼び出していた。程なく、セレ(i)が現れる。ここらへんの連携はさすが一心同体である。

「おまたせ〜」
「おまたせられ〜」

セレセレのいつもの挨拶なのだそうだが、それを聞いたうきっぱは座っていた椅子から若干ずりおちそうになっていた。

「おぉ、セレセレが揃った。流石に同じ顔だ。(i)の方が若干でかいのか?」
「「そうみたいです♪」」
「きゃ、ユニゾンだわ。すっごいわねぇ。」
「「そんなことないですぅ」」
「あはは、なんか面白れぇ」

「「さて、蒼空華御前(物攻用)・くどき上手(魔攻用)をうきっぱさんに。東北美人(物攻用)をうきこさんに差し上げます。」」

「すごいな、一言一句間違わずユニゾンかよ。」
「ほんとねぇ。」

もらった武器を鞘から抜き、刀身を眺めつつ、他のところに感心するうきこと、うきっぱであった。

「「これでも、まだ持ちきれませんね。」」
「だなぁ。多すぎたか?」
「「い〜え、嬉しいんですけども、どうしましょうか。」」

「じゃ、こうしましょう。エナ鍛冶の武器って売ったり素材にしたり出来るんでしょう?ならセレセレは一旦、エナさんとこに行ってエナ武器作ってもらってさ、それを元に鍛冶して荷物を減らすのよ。その間、またあたしと兄さんとでなにか狩ってくるからさ。また明日合流しようよ。」

「「了解しました〜。じゃ一旦別れて、また明日ここで会いましょう。」」

じゃぁねと、分かれようとしたとき、セレ(i)が口を開いた。

「僕飲んでないよ。」
「うるさいなぁ、時間が無いからすぐエナさん所に行くんだよ。」
「僕飲んでないんだ!」
「我慢しなよ。」
「飲むんだ!自分達だけずるいぞ!!」

セレセレの言い争いを見かねたうきこは、セレセレの間に入って言った。

「まぁまぁ、久しぶりの再開に乾杯しなかったあたし達も悪いのよ、乾杯しましょう♪」
「うん!」

「なんだかなぁ。酒が飲める子供みたいだ。つくづく面白い。」

うきっぱが一人ごち、セレ(i)の前に麦酒が配られると、セレ(i)が元気よく言う。

「ま、乾杯だねぇ〜〜♪」

カチャンとジョッキを当てて、喉を鳴らす。傍からみていても気持ちのいい飲みっぷりだ。

「マスター!もういpp」
「ダメ!!もう行くの!!」

セレ(ez)はセレ(i)の襟首を掴み言葉を遮ると、ずるずると引きずりながら、

「じゃまた会いましょう♪」とうきこ達に声をかけ店を出て行った。

店の外ではいつまでもセレ(i)の声が聞こえていた。


・・・・・・・ぃぃゃだぁぁぁ、もぅ一杯飲むんだぁぁぁ・・・・・・・
・・・・鬼ぃぃぃぃい・・・・。

まったりと旅は続きます。


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サイドストーリーず!
Ver.1.00
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