2004/12/30 『僕はペット・5』

 ネタで自滅したコトを恥じ、逃走したみなみ酒店。 そして、セレは飼い主と離れると家出扱いになるコトを知ったのでした。
 次々に明かされるペットルールに呆然とするセレ。 彼はペットとはお気楽なものだと羨んでいたのですが、ペットにはペットなりの苦労があるみたいです。。
 「ふぇ〜、なかなかたいへんです…。」 思わず、小さく溜息。
 「セレ、みなみを追わなくていいのか?」 そんなセレに、歳三が冷静に尋ねます。 セレは答えました。 「でも…、みなみさんは足が速いから、僕では追いつけないです。」 「確かにそうっスね。 しかも、迷子になるかもしれないっス。」 マウス君の言葉には、歳三もセレも頷くしかありませんでした。
 「となれば…、行き着く所は呑みしかなかろう。」 「確かにそうっスね。 みなみさんは『呑み・戦闘・ギャグ』が活動時間のほとんどを占めているっス。」 歳三の発言に、マウス君も頷きます。
 「わ〜い、酒場巡りですね♪ 新しい行きつけの店や銘酒に出会えるかもです〜。」 ピョンピョンと跳ねながら、喜びを満身で表現するセレ。 みなみ酒店の事を忘れているのでは? と、二人は思うのでした。
 こうして、街道沿いで今後の対応を考えていた三人は、街中の酒場を目指して移動を始めました。
 セレも二人の後を時折小走りになりながら、頑張って付いていきます。
 「あ、ネコだ〜♪」 セレが野良猫に目を留めたのは、行きつけの酒場を2軒程廻った時でした。 歳三とマウス君が、3軒目でみなみ酒店について聞き込みをしている所です。
 猫は一瞬だけセレを眺めると、ふい、と顔を背けて遠ざかっていきます。
 「あ、まて〜♪」 路地裏に消えていく猫を、つい追い掛けだしたセレ。 彼は猫が大好きなのです。  「うふふ…。 追い付いたです〜。」 猫を袋小路に追い込んだセレ。 彼はとても集中力があります。 大好きな本を読んでいると、時間を忘れるくらいです。 その集中力で猫の動きを先読みしたのです。
 「うをを〜!」 袋小路のカベを乗り越えるつもりの猫に、必死で飛び付きます。 どこか間の抜けた雄叫びですが、本人は真剣そのものです。
 「ふぅ…。 捕まえたです〜。」 あちこちに擦り傷を作りながらも、満足気なセレ。 猫アレルギーなくせに、至福の表情です。 少し恍惚としてます。
 猫を抱きしめながらくしゃみを連発し、涙を溢れさせて満面の笑みを浮かべる様はかなり異様なのですが、誰かが見ているわけでもありませんし、人目を気にする少年ではありません。
 「う〜、しみる〜。 でも…、これが愛なのです!」 体質に恵まれなくても、好きなものは好きなのです。 「分かってくれますよね? トシさん!」 そこで我に返るセレ。 「あれ? マウス君?」 イヤな汗が頬を伝います。
 力の抜けた腕から猫は脱出を果たしましたが、それにも気付かないくらいです。 「ここ、どこだろう? どうしよう…。」
 セレはとても集中力があります。 猫を追い掛けている時は、仲間の動向を忘れてしまうくらいです。
 こうして、セレは家で中の身でありながら、更に迷子になってしまったのでした。
 セレは、仲間と合流できるのか!?

まったりと旅は続きます。


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サイドストーリーず!
Ver.1.00
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