ALPINA


風呂屋さんがC2君にに乗った話を書きました。
その時のインプレッションで風呂屋さんがしきりに感心してたのは足周りです。
昔からALPINAの足は「猫足」として有名ですし、エンジンも含めその海苔味は「ALPINAマジック」として語り継がれてます、、、んが、しか〜っし!
製造後17年も経ったC2君で、それも当時と較べて格段に技術が進歩した現在の車に乗ってる人からみて、果たして「ALPINAマジック」は健在なのかな?

何て思ったりもします。

エンジンは、はっきり言ってE36やE46の328iや330iの方がスムーズでパワフルでブレーキも強力、ボディーに至っては剛性が雲泥の差・・・まして足周りも、車体を下から除くとE46の素晴らしい作りに感動します。(モザ工場で比較して愕然としました・・・当たり前ですが、E30ってホント古いんですね。)

しかし、乗ってみると意外にもそれほど悪いわけぢゃないんですよ、C2君って。
いや、むしろ楽しいんですよねぇ〜、マジで(笑)
これはやはり「ALPINAマジック」が健在であると思わざるを得ないですな(笑)

んぢゃ、何でマジックにかかっちゃうの???
う〜ん、、、。

話を元に戻して、、、C2君の足周りですが、はっきり言って現在はショックが抜け気味です。
(でも、完全には抜けてはいないと思う)
1.7万km乗った感想としては、底付きがし易く、ロールもするけど、何故かコーナーでの姿勢が安定してて、曲がるのが楽しい、、、です。
そして、縮み側よりも伸び側の制御が素晴らしい!

これらを総合的に考えると、足周りの秘密が何となく見えませんか?

以下はおいらの勝手な考察に基づいて書きますので間違ってる箇所もある鴨しれません。(ご容赦下さい(笑))

まずコーナーでの姿勢制御。
単純にノーマルのE30の足周りから、社外の直まきバネと普通の社外ショックに交換しただけでは こうはなりません。

まず、キャンバー角がノーマルよりネガティブに変更になってます。
(キャスター角も変更になってるけど、とりあえずここでは無視)

更にスタビライザーもフロントはノーマルよりかなり太いですし、当然リアにもノーマルより少し太いものが入ってます。
これだけで、かなり足周りは安定しますよね。
ここでメインのサス・ショックが効いてきます。

サスはその変形量で弾性率が変化するプログレッシブタイプで、初期入力に対しては当たりがソフトですが、途中からはぐっと強めに作用します。

これに対してショックは、メーカーはビルシュタインですが通常のoilではなくガス封入のダンパーを使用しており、当然
そのセッティングは専用のチューニングが施されてます。

そしてボディーにも、フロントのダッシュボード奥に補強が入ってたり、スポット溶接が増強されてたり・・・。
E30は完全にガチガチにボディー剛性を固めるとセミトレの足の限界を超えたところで唐突にアンダーになってしまいます。つまりサーキットでタイム重視にするなら、古い設計であるセミトレの理想的な(極狭い範囲)の動きしかしないように足周りを硬めるしかないです。

一方ALPINAはしなやかで踏ん張りがきき、快適性と高速安定性を両立させるには、ボディーが動く(よれる)事を計算に入れながら部分的な補強を入れ、車全体でロールはしながらも伸び側できちんとダンパーが仕事をしてるから、安心して速くコーナーを駆け抜けられる、、、結果として乗り心地も良い・・・こんなイメージですね。

但し、ALPINAと言えどもセミトレ方式で機械式のバネとダンパーだけでは速さと乗り心地の完全な両立は無理なので、C2では硬めにして、快適性よりは「走る楽しさ」を優先してそうな気がします(笑)

一方、E36やE46では劇的にボディー剛性が向上しているので、足周りのセッティングはかなり違ってるはずです。

多分、E46になると快適方向に振ってるんじゃないかな。E30とE46ではボディー剛性が多分3〜4倍は違うでしょうね。
しかもマルチリンクだし、、、。

まぁ、そんなわけで、おいら的にはE46のALPINAよりE30のALPINAの足周りの方がノーマルでも走る方向にセットアップされてるのではないかと思ってます。

にゃはは〜♪

だから、今時のBMWに乗ってる人がC2君に乗っても、その完璧に車の特徴を生かした巧みなセッティングに驚くのかもしれません。

ちなみに、E30の6気筒は確か前後重量配分が53:47くらいだったと記憶してます。

少しフロントが重いんですよね。

そのうえ古いセミトレの設計(当時はまだ現役でしたけど(笑))ですから、当然コーナーではアンダーが出やすい。

これを帳消しにするために、車高を少しフロント側を低め・リア側を高めにしフロントがグリップし易くなるようにし、更にフロントタイヤの205に対してリアタイヤのサイズを225と太い物に変更してます。

この225サイズについては、いろいろと賛否両論あるんで、ここでは割愛しちゃおうっと(笑)
C2君を速く走らせるためには、やはりフロントの軽量化がキーになると思います。

210psあればパワーは充分(笑)
あとは車重を現状の1250kgから100kgくらい軽量化できれば、、、E36M3についていけるような気がしませんか?(笑)

100kgかぁ、、、ボンネットで-10kg(そんなにならない?)、シートと内装で-40kg、マフラーをフルチタンに変更して−40kg、トランクで-10kg、・・・およよ、できる鴨?
なんちゃって〜♪


ALPINAの話で少し追加したいことがありました(笑)←もうういい!?

先の書き込みでE30よりもE36やE46では走りよりも快適性に重点が置かれてると書きました。
これはとても分かりやすい部分に現れてます。というのも去年発売されたALPINAストーリー(本)にも書かれてますが、E46のB3とM3との違いで、ALPINAの人がこう言ってます。

「M3との違いは乗ってみればすぐに分かりますよ。ハンドルを握ってみて下さい。」

ここでレポーターはハンドルの握りがM3より少し細く、革の感触もM3より少し堅く締まった感じであると言ってます。

つまり、今のALPINAはM3のような走りを追求した車とは異なるというわけです。
今日、久しぶりにC2君に付いてたハンドルを引っ張り出してきました。
(納入時にB12クーペのハンドルに交換してるので元のハンドルは室内で保管してます)

すると・・・太いんですよこれが(笑)

室内を見ても、内装のウッドなんて本国ではオプションだし、フットレストも無骨な雰囲気のブラック塗装されたものですし、油温・油圧・デフ温度・吸気圧のメータも付いてますしね。

シートに座るとE30M3以上に走り屋の車の雰囲気があります(笑)

おいらが思うに、87年のE30(前期型)、そしてE28までのALPINAは走りに重点が置かれていたセッティングのように思います。
まだ70年代のサーキットを走っていた頃の血が色濃く残ってたのかな。

それがE31、E32,E34、E36と次世代のBMWが登場し、BMWも車体が大きくなっていくし、車重も重くなっていくし、、、結局は快適性重視になったから、ALPINAもそういう方向へ変わったんだと思います。

E30が登場した時は、それまでのE21と比べて、ボディーサイズは全幅こそ大きくなったものの、何と全長が短くなって、車重も数十kg軽量化されたんですよ!

それがE36、E46と世代交代が進むにつれて大きく重くなっていく・・・。

それが車の進化の道〜♪

っていうのは分かってるんですが・・・おいらはあまり良いことだとは思ってません。

結局E46が昔のE28どころか、E34並みに大きくなってしまったから1や2シリーズを作ることになってるわけだし。

おっと、何の話だっけ!?

そうそう、要はC2君のハンドルを久しぶりに握ってみて、あ〜昔のALPINAは良かったなぁ
って思った次第です(笑)←もちろん今の車も良いんだけどさ。